ライモンダいろいろ

仕事も始まり、すっかり日常に戻ってきてしまいました。実際夢のような時間でしたが、本当に夢だったんじゃないかと思います。記憶が薄れないうちに思ったことを少々書きます。
今まで、3幕の抜粋や新国立のライモンダは見た事がありましたが、その時は特に何にも思わなかったことが気になりまして、少し調べました。世界史は超苦手だったので十字軍と言っても時代背景がよくわからないし、サラセンってイスラム教徒ってことで理解していいのかな、とか。そもそも、ライモンダの舞台は中世のフランス。プログラムでは13世紀のプロバンスってことになってます。この時代ってイスラム教徒がプロバンスで力を持ってたのでしょうか?不明〜。アブデラム御一行様の中にはスペイン人もいて、確かにこの時代は、イスラム王朝支配だったもんな。アルハンブラ宮殿も13世紀だし。
ライモンダはドリス伯爵夫人の姪でフランス人。ジャン・ド・ブリエンヌも名前からしてフランス人。でも何で3幕も結婚式ではハンガリー風なのかと思っていたら、ジャンはハンガリーアンドレ2世の命で十字軍に参戦したという設定なんですねー。
ジャン・ド・ブリエンヌという方は実在のの方らしく、Wikipediaによると第五回十字軍に参加となってます。十字軍についてはhttp://ja.wikipedia.org/wiki/十字軍。ジャン・ド・ブリエンヌについてはhttp://ja.wikipedia.org/wiki/ジャン・ド・ブリエンヌ。
ジャン・ド・ブリエンヌはフランスのシャンパーニュ出身でハンガリー王でなくフランス王フィリップ2世の命で何と60歳で十字軍に参戦とあります。フランス王じゃ、エキゾチックさが出ないためにハンガリー王という設定にしたんですかね?しかし、それにしても60歳なんて、、、。その説には異論もあるみたいで、生年が1148年という説と1170年前後という説もあるみたいてす。そうすると30代後半ということになり、今のジョゼと同じ位の年齢ということになります。婚姻歴は数回あるようですが、ライモンダという名前は出てきません。エルサレム王国の王女と結婚してエルサレム王になってるから、その前にライモンダと結婚してたのかな?(・・なんて、このライモンダの物語はフィクションなんでしょうけど)。
イスラム王朝についてつらつら眺めていたら、ムワッヒド朝というのが気になりました。以下Wikipediaからの抜粋ですが、ムワッヒド朝はやり13世紀に起こったナバス・デ・トロサの戦いにて十字軍に破れてアンダルス(現代のアンダルシアとほぼ同じ地域)での支配力を衰退させていった王朝らしいです。時代は異なりますが、12世紀にアブドゥルムウミンという支配者がアンダルスを支配下においたとあり、このアブドゥルムウミンという名前がアブデラムに繋がるような気がするのです。ムワッヒド朝ベルベル人という民族によるイスラム王朝で、このベルベル人ってのが”形質的にはコーカソイドで宗教はイスラム教徒”とあり、何とも想像力を刺激される民族であります。現在もフランスやオランダに主に居住しているそうです。気軽にこんなことを書いちゃいましたが、もしかしたらこれは人種や宗教の微妙な問題を含んでいるのかもしれません。ま、バレエの題材も差別意識があからさまですもんね。ジプシーとかムーア人とか平気で出てくるし。
ムワッヒド朝についてはhttp://ja.wikipedia.org/wiki/ムワッヒド朝ベルベル人についてはhttp://ja.wikipedia.org/wiki/ベルベル人
公演そのものの感想ではありませんが、世界史が身近に感じられたし、欧州の文化を知る材料になった気がします。