マラーホフの贈り物Bプロ

22日に観てきました。プログラムはここ
まず一番楽しみにしていたのは、ロビンズ版の「牧神の午後」。有名な作品ですが、初見です。舞台に横たわるマラーホフが美しいこと。腰から足のラインにうっとりです。髪を垂らしたポリーナも初々しくも美しく、この二人は神様からの贈り物っていう感じです。場面はレッスン室。観客側が鏡っていう設定なんですね。鏡を通して見つめあう二人の視線が意味深でナルシシスティック〜。ダンサー達はこうして恋に落ちるのかも!なんて余計な想像をしながら観ちゃいました。とーっても素敵な作品で、また機会があればいろんなダンサーで観てみたい。
今回、チケットを取る時はBプロも方が面白いかなと思ったけど、総合的に見てAの方が充実してた気がします。先週末京都に行ったせいで少し疲れもあったせいかもしれませんが、途中睡魔に襲われることしばしば・・・。
ハムレット」も勉強不足だったせいもあって黒いオフィーリアに??な気持ちになり、アレクサンドロワがグランディーバに見えちゃってよくわからないまま終わっちゃった。おなじくアレクサンドロワ&フィーリンの「シンデレラ」も短くって浸る前に終わっちゃった。アレクサンドロワのアクの強さはハムレットの方が合ってたと思います。
サレンコ&コンヴァリーナ組はテクニックは安定しているけど、「グラン・パ」を踊るには貫録不足。間の取り方とか何かが足りない。「ドン・キ」のサレンコは良かったけど、溌剌としたところがもう少し欲しかったです。ちょっとリズム感が今一つなのかも。
イリーナ&マクシムもAプロの方が良かったかな?「黒鳥」は少し雑に見えました。前に見た時の方が数段良かったな。ドラマが感じられなかったです。「アポロ」のマクシムはまあ良かったんだけど、イリーナが妙にニコニコしたり媚を感じるところがあって神々しさに欠けていた。あの作品は感情を入れずに踊りのみで表現してほしいです。
「バレエ・インペリアル」は東バには向かない作品と思っちゃいました。いかにポリーナとマラーホフが良くっても二人だけ浮いちゃって他とは別物になってしまっている。ポリーナの頭がとっても小さいせいもあって周りのダンサーが子供に見えちゃう。いかにきっちり踊っていてもバランスが大事だし、やはりバランシンのこの手の作品は見た目が第一だと思ってしまうのです。
「ラ・ヴィータ・ヌォーヴァ」では、今のマラーホフの魅力を堪能できました。なんか切なくなっちゃいました。カーテンコールでは茶目っ気も見せてくれたり、マラーホフはサービス精神旺盛。幕の間からジュテしてきた時は会場がわきました。「あー、跳んでも大丈夫なの?」ってちょっとヒヤヒヤしましたけど。何度もカーテンコールに答えてくれて、見終わった時何とも言えない幸せな気持ちにさせてくれました。