ロミ&ジュリ10月12日

いよいよ今夜が私の見る最後のパフォーマンス。席も二列目で間近でダンサーを見るのは迫力を感じられました。私はやっぱり舞台に近いところで見るのが好きだなぁ。
サシャ・ヴァルツの振り付けは最初ちょっと退屈かと思いましたが、だんだん良さが分かって来た感じ。音楽的じゃない印象を受けたけど、それは私の感性の未熟さだったかも。彼女の振り付けはメロディアスだと思います。リズムじゃないんだよね。楽器の音色とか音の強弱の視覚化。緩急はあんまりはっきりしないんでめり張りを感じにくいんだけど常に音楽が流れているように動きも淀みなく漂う感じ。
クラシック好きの私としては振り付けの語彙が私の脳にインプットされるのに時間がかかるのかも。
ロミオとジュリエットというおなじみのストーリーがベースにあるけど物語バレエとは言い難く、エピソードの印象をダンスに仕上げているといった感じでしょうか。ロミオとジュリエットの出会いがいつなのか、何故二人が悲劇の道をたどるのかは明確に描かれていません。舞踏会前から知り合っているし、重大な二つの殺人事件シーンもありません。でもジュリエットの埋葬、ロミオの死、さらなるジュリエットの死の場面はかなりリアルでドラマティック。原作と違ってロミオが息絶える前にジュリエットが目覚めるんです。瀕死のロミオとジュリエットのダンス。切なく残酷です。ジュリエットは笑顔すら見せてるんですから。このシーンのエルヴェもとっても素敵。ゆかさんがコメントして下さったオペラ座のサイトで見られる映像がこのシーンだったらいいなぁ。家に帰ったら早速チェックしてみます。