Bプロ三日目

本日、いよいよ最終日です。キャストはここ
今夜は二階席でいつもと視界が違って新鮮でした。今日のペッシュのティッシュの踊りは素直に楽しめました。最初はびっくりしちゃったけど、ペッシュのッキャラには合ってる気がしてだんだん評価が上がりました。悩める青少年を癒すティッシュの精ですか?ははは・・。なんとこの作品をイタリアでの男達のガラでイレールが踊ったんだそうな。踊り手があんまり若いとちょっと生々しい?けど、イレールとなると年齢が上すぎる気もする。見たいような見たくないようで微妙〜。しかし、このティッシュの踊りはインパクトが強くて他が霞む〜。ダイヤモンドに集中できなかったよ〜。
そうは言っても今日は最終日ですから、「さすらう若者の歌」に触れずにはいられません。前回のルグリガラでこれが最後と思って見たイレール&ルグリだったので、自分のテンションを十分に上げられず(疲れてたせいもあり)にBプロ初日を迎えてしまった私。今夜は本当に最後ということもあって集中して見ました。

Dietrich Fischer-Dieskau, Rafael Kubelik & Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks - Mahler: Symphony No. 1 - Lieder eines fahrenden Gesellen: Wenn mein Schatz Hochzeit macht

ブルーの衣装のイレールが表現しているのは、若者の自己愛みたいなもの? 無鉄砲であったり傷つきやすかったり、でも何かしら光の中にあってきらめいている。赤い衣装のルグリはなんでしょうか。超自我のような父親のような。ある時は同調し、ある時は冷静に見つめ、励まし、戒め、若者を導く。”時”かな、とも思った。うん、それが一番しっくりくるかな。
人の心の中にはいつも”若者”は存在する。どこか夢見がちであったり、理由のはっきりしない怒りや根拠のない万能感をコントロールできずにいるもの。クタクタになっても光を見たがる。でも自分の手の中にあるものは限られている。そんな夢想と現実を埋め合わせてくれるものは時間かなと思うのです。身を切るような悲しみも時が癒してくれるように・・。でもどの人間にも平等に容赦なく時は過ぎるもので・・。抗いがたいこの時の流れの中に静かに身を委ねられたらどんなに楽か。それなのにどうしても抵抗してしまう自分がいる。自分だけには時は止まっているように思いたくて・・。そんな思いで今日のカーテンコールを迎えました。
この作品は題名は「若者の」だけど、ただの若者ではこの深みは出せないわね。その理由がわかった気持ち。次には誰がこの作品を踊るのを見ることになるのでしょうか。そしてその時は自分はどう感じるのかしら?