山岸涼子のバレエ漫画。

第10巻を購入。
ダヴィンチ 2007/03月号

ダヴィンチ 2007/03月号

そしてテレプシコーラ大特集の見出しにひかれ、こちらも購入。
山岸涼子先生の漫画は子供の頃から大好き。私は「Swan」より断然「アラベスク」派。
有吉京子先生も今、「まいあ」というバレエ漫画を描いてる。そちらも読んでますが、有吉さんの作品はバレエを取ったら私には魅力が無くなるんだけど、山岸さんの作品は人間をきちんと描いているので、たとえ題材がバレエでなくとも読みごたえがあるのです。読みごたえどころか心の中に深く刺さるものがあるので、読むのがこわいくらい。
ダ・ヴィンチ」の中の熊川哲也氏へのインタビューで、久しぶりに彼の俺様オーラを感じました。やっぱり彼はこうでなきゃ。自身たっぷりで何様?という感想を持たれる危険性の高い言動ですが、最近の彼はかなり大人らしくなってしまって少々面白くなくなっていたのです。有言実行。そうです、熊川さん、おっしゃるからには、良いもの見せてくださいよ!期待してます。
テレプシコーラ第10巻」で拓人が海賊のレッスンを受けているシーンがあります。先生は言霊につて説明します。「ダメだ!できない!と言ってる奴は本当にできなくなる」「口にするなら意地でも”できる”というんだ」と。熊川さんは崖っぷちを歩いている夢をよく見るそうです。そして自分が血を流して死ぬ夢も。自身たっぷりの彼と相反するような夢ですが、その話を聞いて私は妙に納得しました。彼の踊りは何かしら、負の所から、ねじれながら湧き上がってくるものを感じるのです。踊るのが楽しいというより、踊らないではいられないような・・・。強気の発言をして自らを追い込み、作品を作り、表現していくエネルギーに変えているのだと思います。K-Balletは全体的にはダンサーの質はそれほどでもないと思うけど、ダンサーのモチベーションは高い感じがします。熊川さんのエネルギーがみんなにも伝わっているのかなと感じさせる何かがあるのです。ダンスもやはり、踊っている人間が現れるからこそ面白いんです。