カルチャーキオスクの記事

ダンソマニサイトからの情報です。サシャ・ヴァルツの「ロミ&ジュリ」の公演評が出ました。英語だからちょっとわかります。
内容はちょっと辛口。その主な対象はサシャ・ヴァルツの振付そのものに対してのようです。「独創性に欠けていて殆どのパートでダンサーが脇役へ追いやられていた」とあります。私もその通りと思いました。作品そのものは面白かったんですけど、バレエ公演として観ると物足りないのです。また「振付自体に情緒があまりなく冷やか(cold)」とも。うーん、そうね、視点がクールってことはあるかなと思いました。描写を心理そのものに置いてない感じ。バルコニーのシーンなんてとても情緒的だったと思いますが、燃え上がる恋の炎っていうんじゃないのよね、脆く繊細な感情が触れ合い、色彩を変えていく感じ。これってオーレリやエルヴェの個性でもあるような気がする。
オーレリに関しては、「大変美しいが洗練と成熟の具合が、若さと純真を示す恋に悩むティーンエイジャーの役では混乱を招いていた」とあります。確かにオーレリ、ちょっとふっくらした感じもあって大人の女性という感じが強かったです。エルヴェについては、「高い天賦の才能に恵まれたダンサー、モローは終始、感性と振付が許す限りの情熱をもって踊った。モローが踊ったものではなく彼の解釈が特徴的だった。どこからどこまでが彼によるものなのか振付家の仕事によるものなのかはわからないが、ヴァルツは即興の余地をダンサーに与えることで知られている。」・・だそうです。訳はテキトーですが、だいたいこんなことを言っていると思います。ヴァルツの振付がどこまでかというのを問題にするのはあまり意味がありませんが、エルヴェの役の解釈と彼の個性が一緒になってあのロミオができあがっているのだということ、それがとても魅力的で振付家の意図するものを表現しているのだ(もしかしたらそれ以上?)としたら、とても素晴らしい結果をもたらしたということなんじゃないかな?ぶらぼ〜♪
評はさらに舞台美術に関しても触れていて、懲り過ぎたチュチュやコーラス隊のヘッドドレスに関してもかなり辛口です(^^; 私も確かに素足にチュチュ(ポワントで踊って欲しくなっちゃう)に関しては??と思いましたが、モノトーンな中でちょっとポップな可愛さが出たんで許せる範囲ですけどね。素足だとなんかアヒルさんな雰囲気でした。それにコーラス隊も素敵でしたよ。