K-Balletのサイトにて

熊川さんのケガについて、K-Balletのサイトで発表がありました。「札幌公演中に右膝十字靭帯を損傷した為に以後の公演に出演が出来なくなりました。」とのこと。キャストの変更はここ。橋本くんとアレクサンドル・ブーベルが代わりにアリを踊るようです。熊川さんのアリが見られないのは残念ですが、K版海賊は作品自体がとっても良いので見る価値大です。私は見に行きますよー。都さんの踊りも楽しみだし、他のキャストも魅力的です。
熊川さんのケガがどの程度のもので、復帰がいつになるか気になるところですが、まずはゆっくり休んでケガを治していただきたい。カンパニー立ち上げからずっと全速力で疾走してましたからね〜。これからの彼のバレエ人生を考えれば、お休みも必要です。
熊川さんのこの数年を見ていると、何か焦りのようなものを感じてしまいます。もちろん、ダンサーには年齢という制限があってずっとこのままではいられないから今、この時何ができるかはとても大事だし、その時にできる最大限のことをしていく使命感は大事だと思うのですが、熊川さんのエネルギーはタダモノではない感じ。それも踊るだけでなく作品を生み出すためのエネルギーなんでかなり消耗するだろうと思うのに、次々にそれをやってのけるんですから。何かとてつもないものが彼の中にうごめいている気がするのです。何かに押されるように、自分の中の物を吐き出すみたいに作り上げて、表現していく。それがけして陽性で明るいものじゃないのよね。変な表現になっちゃうけど生き急いでいるというか・・。今回の海賊もラストでアリは死んでしまうのよね。何というかそれも彼の心情を象徴しているようで。いつも全てをやり尽くした感覚。光があたっている場所にいるはずなのにいつも影を見て、最後を見据えているような気がするの。ぎりぎり崖っぷちに1人で立っている姿。それが私の熊川哲也のイメージです。