ガラテア

riebo42007-02-22

昨日はオフだったので、大学時代の友人と久しぶりに会ってランチ。その後、オルセー美術館展に行って来ました。覚悟はしてたんだけど、すっごく混んでてマイリマシタ。日本人って芸術の好きな民族なんだと改めて実感しました。いくつか印象に残った作品を挙げてみます。「アパルトマンの一隅」クロード・モネ、「護符」ポール・セリュジェ、「室内、ストランゲーデ30番地」、「夜のクリシー広場」ウジェーヌ・カリエール、そしてやはり、「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾエドゥアール・マネ、「ガラテア」ギュスターヴ・モローなど。
iTunesで作品の解説が聴けます。
日本経済新聞社 - オルセー美術館展 Podcast - オルセー美術館展 Podcast

私はギュスターヴ・モローの絵が好きです。モローって名前だからってわけじゃないのよ、好きになったのはエルヴェの方が後。幻想的でロマンティックに見える画面に、無意識に潜む心の闇が広がっている。普遍的は深層心理、神秘性、そして圧倒的は美!ミステリアスな性格だったらしいことも私の興味をそそるの。この「ガラテア」は特に女性が美しい。巨人ポリュフェモスの視線はそのまま孤独な画家の視線となってガラテアを見つめているかのよう。オウィディウスの「変身物語」も読んでみようっと。

オウィディウス 変身物語〈上〉 (岩波文庫)

オウィディウス 変身物語〈上〉 (岩波文庫)

オウィディウス 変身物語〈下〉 (岩波文庫)

オウィディウス 変身物語〈下〉 (岩波文庫)

今回の展覧会で自分がよく知らない画家の作品が目にとまることが多かった気がする。というか、モネ、マネ、ルノアールゴーギャンゴッホなど誰でも知っている画家の作品から改めて感動をもらうのはハードルが高くなるせいしょうね。ウジェーヌ・カリエール、名前を知ったのはロダンとカリエール展のポスターかも。作品をちゃんと見た事がなかったと思います。「夜のクリシー広場」は私の心を捕らえました。ぼんやりと霧がかかった夜の空気が伝わります。セピア色の古い写真を見ているような、夢の中のような、懐かしいけどどこか不安な気持ちがそこにあります。ずっと眺めていたい絵でした。