プラハでバレエ鑑賞

もう2ヶ月も前のことになっちゃいました。プラハ国民劇場で観た「白鳥の湖」はなかなか面白かったので感想を書いておきたいとずっと思っていました。
”劇場は、チェコ国民・民族のアイデンティティと独立を体現するために建設された’そうです(wikipediaより)。当時、オーストリア帝国の一部であったチェコはドイツ語を使うように強いられ、劇場はチェコ語による上演がなかったといいます。愛国心の強いチェコ国民の寄付によって建てられたという劇場は絢爛豪華できらびやか。私的にはウィーンのオペラハウスよりうっとり感が高かったです。1881年のオープン間も無く火災にあったとのことですが、1883年には再建されたとのことですから、チェコ国民がいかにこの劇場に思い入れがあったのかが想像できます。
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振り付けは元デンマークロイヤルバレエのKenneth Greveによるものでした。ジークフリード王子とベンノが何やら倒錯した雰囲気で(ベンノが王子にloveな感じ)、ロットバルトはヌレエフ版みたいに王室を操っているようでした。王子の結婚で自分たちの関係が壊れてしまうことをおそれたベンノをロットバルトが利用して、なんとベンノを黒鳥に変えてしまうのです。ひょえ〜っ。王子の不幸を自ら引き起こしてしまったベンノは、後悔し破滅的に突っ走ってロットバルトを倒し、湖に身を投げるのでした。結局はオデットとジークフリードは助かってお二人はハッピーエンドという内容です。ベンノの愛なんて発想なかったから驚きました。
残念ながらオデット&オディールを踊ったNikola Márováはテクニックはそこそこなんだけど、オデットに必要な柔らかさとたおやかさがなくて、、。でもでも、ジークフリード王子のMichal ŠtípaとロットバルトのAlexandre Katsapovはとーっても素敵でした。特にMichal Štípaは美形で美しい金髪の持ち主。眼福でございました。いや〜、プラハの地でこんなダンサーに出会えるとは、何やら得した気分。金髪碧眼は私のストライクゾーンではないのですが、王子にふさわしい容姿でした。テクニック的に魅せるというタイプではないですが、麗しいのでOKです。
時間が経ち過ぎていて、内容の細かいところまで憶えてないのが残念。面白いプロダクトだったし、古典ものをありきたりな版で上演するのではないところが、進んだバレエ文化があるんだなと感心しました。