K-Ballet白鳥

昨日15日に行ってきました。主なキャストは、

オデット/オディール  中村祥子
ジークフリート王子   宮尾俊太郎
ロットバルト      スチュワート・キャシディ

Kの白鳥はオデットとオディールが別のダンサーが踊るのが定番だけど、今回は中村さんのためにということなのでしょうか、中村さんが両方踊りました。うん、私はやっぱりこちらの方が好きです。もちろん実力のあるダンサーでなければ成立しませんが、違うキャラクターをどういう風に踊るのかを観るのも楽しみなのですから。エンタテイメントとして白黒別のダンサーが踊るのはそれなりに面白いんですけど、バレエを観る時は作品そのものを楽しみとダンサー自身を観る楽しみの両方を要求してしまうのです。
中村さんのオデットは現代的で孤高の姫君という風情。ロットバルトの魔法で囲われの身?でありながら、気高く堂々と自分の意思は貫いている感じ。他の白鳥たちは子分っていう雰囲気でした(^^; 宮尾ジークフリートはそんなオデットに圧倒されながらぐいぐい惹かれていく優男風。この長身カップルはカルメンの時よりずっと良かったです。宮尾さんは緊張が見て取れましたが、無事王子デビューできて一安心です。もっと練習して経験を積んで自信をつけていったら良いダンサーになるかも。
緊張の2幕でしたが、3幕はだんだん調子が上がってきたのか宮尾さんの表情も硬さが取れてきた印象がありました。ソロも身体を大きく使ってなかなか迫力がありました。中村さんは思った通り黒鳥は本当に素晴らしかったです。ロットバルトとのやりとりでの表情も良かったし、きっぱりと悪女を演じました。姫というより女王の貫録。ブラボー♪ そしてこのオディール、ジークフリートを巧みに操るロットバルトもいつもながらに圧巻です。キャシディさんまた踊ってくれて本当にありがとうございます。
3幕はナポリの踊りが変わったみたい。キャスト表をみたらアシュトン振付って書いてあった。前のはステップが細か過ぎて気ぜわしい感じだったんで私はこの方が好きだな。なかなかかわいい振付だと思いました。
細かいこと言えばキリがないですけど、全体としては、まあまあ満足して帰ってきました。でも一つ不満を書いちゃいます。王子の友人ベンノを踊ったバットボルト。ラインがきれいじゃなーい!王子の友人だったら貴族でもハイクラスの人でしょ?村人に見えちゃうよ。ブーベルの方が良いのにな。宮尾王子だと身長差がありすぎる?だったら杜海さんや遅沢さんでいかがなもんでしょう?ラプソディの時も姿勢が気になってしまった。多少なりともノーブルさが必要な役はバットボルトは向かないんじゃないかな〜?
ダンサーの入れ替わりが激しいK-Ballet。特に男性ダンサーが人材不足な印象。今は熊川さんと橋本さんが怪我だからよけいそう感じるんだろうけど、ファースト・ソリストクラスが一人だけってのも寂しすぎ。今後、メンバーが定着して実力をつけていって欲しいものです。