K-Ballet 海賊

先ほど観てきました。熊川さんの怪我でどうなるかと思いましたが、大満足です。熊川版海賊が良い作品だからということもあるし、会場全体がカンパニーのみんなを暖かい目で見守っているような感じもあって、ダンサーと観客が一体になれた公演でした。代役でアリを踊った橋本君は、最初オーラが足りず目立たない感じがしましたが、踊り出すと軽やかでジャンプの高さもあり、華を感じさせました。熊川さんよりやわらかな印象がありますが、時々びっくりするくらい熊川さんに似ていることもあったりして。芳賀さんや輪島さんより、熊川さんの個性に近いものを持っているダンサーだと思いました。
二幕のパ・ド・ドロワは、キャシディのサポートの上手さもあって都さんが絶品でした。二人の踊りはメドーラとコンラッドなのに何故かロミ・ジュリみたいに見えてしまった。都さんのジュリエットが観たい〜。都さんの魅力は奥ゆかしさの中に潜むしっかりとした意思、動きの緩急、リズムの正確さ、フィニッシュのタイミングの妙などなど感じますが、上手く言葉にできません。とにかく素晴らしい。
カーテンコールには熊川さんも登場、松葉杖なしで歩いてました。大丈夫? 右足には体重かけないようにしてたみたいですけど。会場はスタンディングオベーションで讃えていました。会場の気温が2〜3度上がったみたいに熱気に包まれました。帰り、周りの方々の会話が聞こえてきました。「クマテツ踊らなかったけど、こんな感動くれるんなら許しちゃうよ」「橋本くん、そっくりだねー」「海賊って面白いね」「(誰かに電話しながら)とっても良かったよ、大興奮!オススメ!」・・観客のこんな思いはきっとダンサーの方々にも届いたと思います。今夜の公演は忘れられない素晴らしいものだったと思います。熊川さんはみんなに愛されてるのねー。完全復帰を願ってやみません。